J1寸評 第13節:神話も好調市原の前に崩れる

札幌2-3市原(延長Vゴール) in 札幌厚別

引き分けをはさんで連敗中の札幌は、ホーム厚別で何とか連敗脱出をはかりたいところ。対する市原は、開幕直後はもたもたしたものの、その後、連戦連勝を重ね、今やリーグ二位。はっきり言って、今のコンサには厳しい相手だ。
試合は両チームの状態をそのまま反映したような立ち上がりを見せる。押し込む市原がそのままの勢いで、先制。開幕当初は怪我で出遅れるも、ここに来て調子のあがってきたチョヨンスが前半7分に頭で押し込んだ。その後も押し込む市原だったが、もたもたしてくれてるうちに、前半終了間際コンサドーレがPKで追いついた。後半に入って、20分播戸が久しぶりのゴールを決めて逆転に成功したときは、“やはり厚別は違う”と誰もが思ったものだったのだが。その3分後、再びチェにゴールを決められ追いつかれると、試合は延長戦へ。この時点で、市原の優勝の目はなくなったのだが、元々優勝候補だったわけでもなく、そんなことで気落ちしたりするはずもなく、延長Vゴールを決められてしまった。コンサドーレは引き分けはさんで3連敗。夜明けは遠い。対する市原は5連勝。
さて今節の注目は、磐田の優勝が決まるかどうか。横浜M-磐田戦がナイターのため、先んじてデーゲームで行われた試合で、2、3位チームの結果次第で、夜の試合前に磐田の優勝が決まる。札幌-市原が延長に入った時点で、市原の優勝の可能性が消えたが、清水は広島に爆勝したため、結局ナイターの横浜M-磐田戦の結果次第となった。その試合、ここまで調子の上がらない横浜Mであったが、昨年前期チャンプの意地にかけて、目の前での優勝決定はさせじと延長まで食い下がる。も、最後はVゴールを決められ、ジ・エンド。13節にして磐田の前期優勝が決まった。
その他の試合では、今節は大差のついた試合が多く、清水5-1広島、G大阪5-0東京V、福岡0-4名古屋。後半ぼこぼこと点を入れられ、勝負の決められた広島、福岡はまだよしとして、前半で4失点のヴェルディは重傷の感が。この大量失点のおかげで、勝ち点で並んでいた横浜Mと入れ替わりブービーに。また最下位C大阪は神戸に負け、いまだ上昇機運見えず。
コンサドーレはこの日の市原戦の敗北で、今季初めて黒星が先行する借金状態に。順位の方もドッドッドッと落とし、5位から9位へ。残り二試合の結果次第で4位から13位の可能性がある。とはいえ、ここは一つや二つの順位よりも勝ち点自体を積み上げる方が大事。まずは勝ち越しを目標にして残り二試合を戦おう。98年Jリーグを戦ったときは、調子が良かった2ndステージでも勝ち越してはいない。
次節コンサドーレは博多の森で福岡と。未だ福岡にはリーグ戦で勝利を収めたことのない札幌。しかもアウェイ博多の森では1得点もあげていない。札幌は引き分けをはさんで4試合で3連敗だが、福岡も3連敗中。お互い負けられない試合は、暑さ渦巻く苦手九州で。より勝利を渇望しているチームに女神が微笑みそうな正念場の試合は、両チームのスピリットの比べ合いか。