今年も212市町村『サッカー教室』が実施される

98年から実施されているHFCによるサッカー教室が、今年も開催されている。この日は、利尻富士町、利尻町、礼文町の三カ所で三浦雅之コンサユースU-15監督・赤池保幸コンサユースU-15コーチらが参加して実施された。
212市町村『サッカー教室』と銘打ったサッカー教室は、北海道212市町村でサッカー指導を行い、サッカーの普及を目指している。まだ、全212市町村で実施するまでに至っていないが、初年度の98年度は13カ所(この時は『道内サッカー教室キャラバン』と呼ばれていた)、2年目の99年度から212市町村『サッカー教室』と呼ばれるようになり28カ所でサッカー教室を実施した。参加した子供達も初年度500人強、2年目は1000人を越えるようになった。今年は、60カ所での開催を予定している。また、担当するスタッフも例年は二人だったのが、今年は育成部(ユースなどを担当する部門)のコーチ全員が分担して担当することになり、六人のスタッフが行うなど年々規模が拡大している。今年の指導スタッフは以下の通り。

  • 三浦雅之(コンサドーレ札幌ユースU-15監督)
  • 保坂不二夫(コンサドーレ札幌ユースU-18監督)
  • 財前恵一(コンサドーレ札幌ユースU-18コーチ)
  • 及川真行(コンサドーレ札幌ユースU-15コーチ)
  • 赤池保幸(コンサドーレ札幌ユースU-15コーチ/U-18GKコーチ)
  • 浅沼達也(コンサドーレ札幌ユースU-15コーチ)

また、今年から新たに始まった試みとして、北海道交流試合が5/27から実施されている。これは、北海道の各地区を対象としてコンサドーレ札幌ユース(U-18)を中心としたメンバーと地元チームとの交流試合を定期的に行うもの。すでに、釧路地区(5/27)、旭川地区(6/4)で開催された。地元高校生選抜や、社会人・大学選抜などと試合を行い、コンサからはユース(U-18)だけではなく、トップチームの選手も何人か参加した。この交流試合の目的には、『サッカー教室』と同じく、サッカー普及活動や地域交流事業の一面もあるが、長年コンサドーレが抱えてきた問題点の解消もねらっていると思われる。
コンサドーレは、発足当初からJリーグのサテライトリーグに参加していない。これはひとえに移動費のコストがかかるためだが、反面、トップチームの若手に試合機会が少ないなどの問題点が指摘されていた。Jリーグが、各クラブの選手数を削減させる方向で動いていた頃で、コンサに限らず各クラブもトップチーム用の選手、サテライト用の選手を保有するのは負担ということで、サテライトリーグ自体はJリーグも廃止する方向で検討していたことも、要因の一つだった。しかしながら、試合機会の少ない若手育成の効果も見逃せず、現在でも規模を縮小して存続している(各地域ごとに小さなリーグを構成している)。北海道という地理的に離れた地区に単独で存在するコンサドーレの場合、このようなリーグへの参加も難しく、アマチュアの地域リーグなどに参加するなどの案もでているが、クリアしなければならないハードルも多く実現に至っていない。今回の交流試合は、その替わりとしての意味合いも持っていると思われるが、将来どういった方向にもっていこうとしているかは不明である。