J1寸評 第3節:今季二度目の三連敗

横浜FM3-2札幌(Vゴール) in 横浜国際

2ndステージ開幕も出だしで躓いて二連敗。だんだん1stステージでの貯金を使い果たしつつあるコンサドーレ。この日はその連敗を止めるべくアウェイ横浜国際に乗り込んでの横浜マリノス戦となった。この試合に臨むコンサドーレは、2nd怪我で欠場中のキャプテン野々村はこの日も欠場だったが、前節欠場の名塚と森下が復帰。伊藤がひさしぶりに控えに入っている。
試合の方は、連敗脱出に燃えるコンサドーレの得点王をひた走るウイルの先制FKで幕をあける。この前半26分のFKで先制したコンサドーレだったが、34分横浜の新外国人ブリットに決められ振り出しに。前半終了間際森下負傷で今野と交代。後半にはいると、20分再びブリットに決められ逆転される。ここで、左サイド和波に変わってトップに曽田を投入し3トップに。さらに播戸を伊藤にかえて横浜を追撃。後半ロスタイム、大森のセンタリングを曽田が頭で落とし伊藤がゴール!、でついに追いついた。伊藤は今期リーグ戦初ゴール。コンサにとっても絶体絶命からロスタイムに追いついた初の展開。しかしながら延長後半2分横浜新外国人トリオの片割れナザに決められ、万事休す。連敗脱出は次節に持ち越しとなった。
残念ながら負けてしまった試合だったが、試合状況をネットでおっかけつつ、実は一人「すごいよ、すごいよ、コンサドーレ」と騒いでいた。というのも、試合前、頭の中でコンサドーレの選手をどう組み合わせてみてもコンサドーレが勝つ要素が見あたらなかったからだ。
横浜は今期唯一見たチームだったが(札幌でのドーム開幕戦)、あの試合1試合に横浜が1st停滞した主原因がはっきりでていた。代表クラスの選手を多くかかえながら、下位に沈んだのは横浜のツートップの力不足に他ならない。自分の個人技でシュートまで持っていっているのならまだしも、スルーパスなどでお膳立てしてくれた状況で、しかもフリーの状況で、あれだけチャンスがありながらぽこぽこはずしているようでは力不足といわれても仕方がない。ようするに最終ラインから中盤、ゴール前までのビルトアップは、横浜の場合、すでにしっかりできているのである。最後のつめの段階だけしくじって負け続けていたのが1st。すなわちツートップの選手が1.3倍くらい上手であれば、中の上くらい、1.5倍くらい上手なら上位を争っていたはずで、それ以外はてこ入れする必要がない(数字は個人的な感覚度)。そんな状況の横浜にあって、2ndから指揮を執る新監督は就任に当たって、推薦する新外国人の獲得を条件にあげていた。そりゃそうだろう、素人がみてもわかる具合の原因なんだから。で、つれてきた選手が3人であるのだが、注目のFWのブリット。入ってくる情報、入ってくる情報、“どうも当たりみたいだ!”とかいうものばっかり。助っ人がきたときは、期待値も含まれて評価されたりするので、その分は引いて聞かなくてはいけないのだが、1.3倍は最低でもあるらしいということはわかった。“こりゃ、横浜死角がなくなったじゃないだろうか”。
対するコンサドーレはというと、キャプテン野々村が長期欠場。DFラインの真ん中でがんばる名塚が怪我を持ちつつの状態。アウミールは解雇。と、それに替わる選手で開幕時のベストのレベルを維持するので精一杯。連戦連勝で波に乗っているときならまだしも、とにかく早く1勝をあげて流れを変えたいコンサには、この状況はなかなか厳しい。岡田監督がどういった布陣と戦術でくるのかは非常に興味があった。で、そういった状態で、後半ロスタイムに追いついたので、コンサドーレのがんばりに感嘆していたというわけだ。
結局最後はVゴールを決められ負けてしまったのだが、負けたら終わりの勝ち抜きトーナメントでなく、負け続けたとしても、最後の1試合まで集中力きらさず、15試合を戦い抜かなくてはならないリーグ戦。戦う選手だけでなく、応援するサポにもそれ相応の精神力を要求すると行った典型的な例になりつつあるが、残りはまだ12試合もある。
今節他会場の結果は省略。