6秒ルール

意味

FIFAが2000年7月から施行したルールです。内容は、“ゴールキーパー(GK)がボールを手で保持しており、リリース可能な状態になってから5〜6秒以内にボールをリリースしない場合には、相手側チームに間接FKが与えられる。”というもの。これには、GKが手以外でボールをキープしているドリブルなどの時間は含まれません。

要は時間稼ぎは許さないぞという目的で設置されたルールです。ちょっと考えてみればわかることで、もしもGKがボールを保持できる時間を制限するルールがなければ、先制したチームのGKはその後、試合が終わるまでボールを抱え続けていれば、勝つことが出来ます。でもそんなサッカーの試合はおもしろくありません。そんなわけで、GKがボールを保持できる時間を制限するルールが存在するのです。

このルールが出来るまでは、GKは、ボールを手で持てるのは「4歩まで」あるいは「5〜6秒以内」とされていました。「4歩まで」というのは「4ステップルール(GKがボールを手で掴んだあと4歩までしか歩く事が出来ない)」と呼ばれていたものです。ちなみにこれらは、97年に施行されたルールです。2000年7月からは、この歩数ルールが無くなり全て時間制限のルールに統一されました。

さらにその昔は、何秒という時間制限を取り決めたルールはありませんでした。そのような時代には、“ボールをキープしたら一歩も動かなければいいんじゃないか”と考える輩がいたかもしれませんが、そのようないつまでも保持してリリースしない場合は、「遅延行為」として警告が与えられます。

このルールは、試合の遅延行為をなくすようにしようという目的で設置されたルールのため、厳密に適用されるわけではありません。すなわち6秒を0.01秒でも越えたら即反則だ、といったわけではなく、「遅延行為」をしているように見えるときに適用されることが多いです。ここら辺は主審の判断にまかされますが、7〜8秒くらいは見ているんじゃないですかね。それでも、時々反則をとられているGKをプロの世界でも見かけますから、なるべく早くリリースするにこしたことはないようですが。