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Subject: Re: 代表へ選出された場合の代償措置について
From: 横浜のニセ道産子
Date: 2000年6月23日 07:59:19
Reply-to: 代表へ選出された場合の代償措置について By 武田

:  確か昨年、J1では、日本代表やオリンピック代表等に自分のチームの選手が選出され日程が重複したため自分のチームの試合に出られなくなった場合に代表選手1人毎に勝ち点0.1がプレゼントされるという制度があったと記憶しています。
:  そこで質問があります。今年もこの制度は存続しているのでしょうか。また存続している場合は、今年はこの特典がJ2にも適用になるのでしょうか(昨年は吉原選手が適用にならなかった)。更にU−19に藤ヶ谷選手と山瀬選手が選出されていますが、この制度は適用になるのでしょうか。どなたか教えてください。

結論を先に。
ありません

で、いくつか記憶違いをされているようですのでご説明します。
こういった制度が存在したのは「1997年のJリーグ・セカンドステージ」のみです。

その背景としてこの年に行われていた「フランスワールドカップ予選」と、
1999年からの「J1・J2振り分け」という2つがあります。

当初、最終予選はアメリカW杯予選(例の“ドーハの悲劇”)のときのように、
一次予選突破チームがアジアの中立地一個所に集まって、
短い期間で集中開催されるのものと見られ、
Jリーグもそれを見越し、最終予選期間中はリーグ戦を中断する日程を設定していました。
即ち各クラブに代表選手供出の際のリスクが発生しないように配慮していたわけです。

ところがご存知のように最終予選がホーム&アウェイ方式に変更になり、
当初の見込みよりもはるかに長い期間、代表選手を拘束せざるをえなくなってしまいました。
一方でこの年のセカンドステージは目前に迫ってきています。
止むをえず「最終予選期間中もJリーグのリーグ戦は中断しない」という決定がなされました。

さらに各クラブにとって「死活問題」とも言える「J1・J2への振り分け」ポイントの算出が、
この1997年シーズンから始まっていたのです。
この年のJリーグは17チームによって争われていましたが、
最終的に年間チャンピオンになったチームにJ1参入ポイントが17与えられ、
2位は16、3位以下は年間勝ち点の多い順に15、14、13・・・と続き、
最下位の17位には参入ポイント1ポイントが与えられました。
つまり、既に「サバイバル」は始まっていたわけで、
チームの屋台骨を支える選手を、日本代表としてリーグ戦が行われている期間中も持っていかれることは、
優勝争いはもちろん、「J1参入」という意味でも各クラブにとって大きな痛手であったわけです。


そこで苦肉の策としてJリーグ実行委員会が打ち出したのが
所属選手が日本代表に招集されたために欠場したリーグ戦について、
1選手1試合あたり0.1を勝ち点に加算する

という「救済措置」でした。
ただしこれはあくまで「J1・J2振り分けの際に適用されるもの」であり、
年間の公式順位とは異なるものであることも確認されています。

結果、秋田、相馬ら4人が計44試合を欠場した鹿島アントラーズの年間総合勝ち点「68」に「4.4」が加算されたのを筆頭に、
川口、井原らの横浜マリノス(当時)に4.0、中田、呂比須らのベルマーレ平塚(当時)に2.6…など、
次々に加算された結果、年間勝ち点26で公式の順位では15位に終わったヴェルディ川崎が、
三浦(知)と北澤の計12試合欠場分の1.2を得られたために修正勝ち点の合計で27.2となり、
年間勝ち点27(14位)+西田1試合の欠場分0.1=修正勝ち点27.1となった京都サンガを上回り、
「14位扱い=V川崎、15位扱い=京都」という“逆転現象”が起こりました。
その他にはこの制度による順位の変動(参入ポイント適用)は発生しませんでした。


と、いうことで、わかりにくい説明だったかもしれませんが、
要するに現在はこの制度は存在しませんということなので、あしからず(^^;;;。




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