Vゴール

意味

Jリーグが始まった年、様々な流行語が生まれました。サポーター、イエローカード、オフサイド、などなどです。Vゴールもその中の一つです。他の用語はそれまでもあったのですが、単に日本でメジャーでなかっただかなのに対し、Vゴールは、新たに生まれた言葉でした。

当初サドンデス(sudden death;突然の死)方式と呼ばれたこのルールは、どちらかと言えば、Jリーグのローカルルールっぽいものでした。大抵の国のリーグの場合、リーグ戦では、延長などはなく、90分戦って、同点なら、それは引き分けです。このルールは、Jリーグができるとき、リーグをより魅力的なものしようということで、採用されました。日本人は、勝負事は白黒はっきりした物を求める国民性だというのが当時の理由でしたが、ほんとに日本人がその様な国民性かはちょっと疑問が残るところですが。

FIFAのルール上は、ゴールデンゴール方式と呼ばれ、大会によっては採用されることがありますが、メジャーなルールというわけではありません。それでも、フランスW杯の本選決勝トーナメントで採用されたことがあります。準々決勝、フランスーパラグアイ戦が延長に突入したため、初めて実施され、フランスのVゴールで幕を下ろしました。この大会、決勝トーナメントで延長になったのはこの試合だけ、そのため、この方式もこの一試合だけでした。

この方式は、おおむね、ヨーロッパの人には不評です。どうも、延長にはいって一点入った段階で、すぐに終了してしまうのがおもしろくないようです。また従来、リーグ戦では引き分けがあり、トーナメントの際は従来の延長戦に慣れているせいかもしれません。

ちなみにシルバーゴールというものあります。これは、延長前半でゴールがどちらかに決まった場合、延長前半終了時にゲームが終了。後半は行わないというものです。延長後半に入ってしまえば、延長後半終了時まで行うことが確定するので、通常の延長戦と同じになります。