2001年J1リーグ開幕

 待ちに待ったJ1リーグが始まった。98年に降格して以来念願のJ1復帰を果たしたコンサドーレ札幌はまずは今季トップリーグ定着を目指す。オフの間に大幅な選手入れ替えを行わず、昨シーズンのメンバーがほとんど残し、戦術面を一層熟成させて挑むことになったコンサドーレ札幌。昨シーズン同様、守備を基本にした、しっかり守ってカウンターといったスタイルの戦い方となる。もちろん、攻撃力がJ2に比べて格段に高くなるJ1。押し込まれ続けるシーンも続出するだろうが、13試合一点差勝ちをおさめた昨季のように今年もそこは辛抱して我慢の戦いとなるだろう。

 開幕戦はアウェイの長居スタジアムでセレッソ大阪との対戦。昨シーズン1stステージは2位、年間でも5位の成績を収めたセレッソは、今季は優勝を目標においているチーム。舞台がJ1にあがっただけに、コンサドーレの力はどれくらい?といった点が一番の注目なだけに、自分の力をはかるには、まずまずの相手だろう。とはいえ、チームに勢いをつけさせるためには、大事な初戦。内容で負けたとしても、うっちゃって是が非でも勝ち点3の勝利が欲しいところ。前日に雪が降るなど、この時期にしては寒い大阪であったが、スタジアムには札幌のサポーター約700人が駆けつけ、ゴール裏に陣取り、熱気むんむん。誰もが待ちこがれたJ1での開幕戦である。

 今季から始まったサッカーくじtotoでは、地元セレッソの勝利の投票率が69.63%。劣勢が予想された札幌であったが、試合の方は攻めたり守ったりの展開で互角の展開となる。そして先制点を決めたのは札幌。前半43分、今季大分から移籍のウイル選手がゴール前のこぼれ玉を反応よく押し込んだ。後半攻勢にセレッソがでるもコンサ守備陣の頑張りや、セレッソ攻撃陣の拙攻もあり、リードを保っていたが、後半32分ついにPKで追いつかれる。追い上げムードでスタジアム全体が盛り上がるセレッソに対し、文字通り踏ん張る札幌は後半44分にウイル選手のセンタリングから播戸選手がゴールにたたき込み、決勝点となる貴重な追加点をあげた。ロスタイム4分の表示がでる中、このリードを守りきり、三年ぶりのトップリーグでの勝利を開幕戦であげた。30試合の中のわずか1勝にすぎないが、コンサドーレにとっては本当に価値のある大事な大事な1勝である。

 今季Jリーグの開幕戦は全カードが終わって、波乱の開幕戦と呼ばれた。札幌をはじめ、福岡、神戸など劣勢が予想されたチームが軒並み勝利をあげたからだが、誰もが認める三強(磐田、柏、鹿島)はしっかり勝利をあげている。昨季の様に混戦Jリーグになるのか、それともあっさり序列化されてしまうのか、まもなくはっきりする。

 さて、今年の舞台はトップリーグ。全ての試合が、昨シーズンでいえば浦和や大分との試合のようなもの。厳しく苦しい試合が毎節続く。長く熱いシーズンが今年も始まった。