ふるさとは遠きにありて思ふもの

 “ふるさとは遠きにありて思ふもの”と詠ったのは、ありし日の室生犀星だったかどうかは、忘れてしまったが、今、私は、ふるさとホームタウン札幌を離れて、遠く異国の地に立っている。と、しゃれた出だしで書きだしてみたものの、何のことはない、しばらく仕事で札幌を離れることになったというだけである。札幌をふるさとと呼んでみたところで、自分が生まれたのは札幌ではない。自分が札幌に住むようになったのは大学からであるが、それでも10年程は住んでいた勘定になる。当然、札幌に来た時には、コンサドーレは無かった。そんな自分でありながら、札幌を故郷以上に懐かしく思わせてくれるのは、コンサドーレ札幌があるからに他ならない。

 このホームページを作り初めて、今年で四年目に突入するが、発足当時、考えていたのは、情報の入らない道外の人達(アウェイの人達)にコンサドーレの情報を、というものであった。自分が、アウェイの人になったときにはどうするかなんて、当時は思いもしなかった(というよりは、こんなに長続きするとは思ってもいなかった)。しかも、こんな異国の地で、究極のアウェイ状態になるなんて。まあ、仕事の方は自分で選んだんで、その点は楽しくこなしているので問題ないのだが、問題はホームページのメンテナンス。

 技術革新の波のすすむ速度は凄まじく、この四年間でインターネットを含む通信技術は格段の進化を遂げた。おかげで、地球の反対側にいながらにしても、コンサドーレの情報が、手にとるように入ってくる。すごいことです。今季のコンサドーレの試合で、スタジアムに行けたのは、第三節の室蘭での鳥栖戦だけ。4月に入ってから日本を離れたわけですが、これまで、それほど違和感なく、ホームページを更新できたのはある意味驚嘆に値する(自分で言うか?普通。とは言え、鳥栖戦のときにスタジアムで挨拶した人達以外は、おそらく気がついていなかったんじゃないかな)。それでも、やはり影響は端々にでていて、まず観戦記のページが更新できていない。試合を見ていないから、どうしようもないわけで、このページをどうするかは、現在、一番大きな懸案事項となっている。そして、小話の部屋。札幌発のこぼれ話や、写真を主体としたページだったんだけど、自分で取材するわけに行かなくなったんで、これの更新も滞りこおりがち。そして、FAQのページなどは、出国の準備で忙しかったたために、シーズン前に99年モデルに更新できずじまい。そして計画していた新コンテンツは、完成せず(トップページの下の方にある各コンテンツに行くボタンのうち、一つだけ“空き部屋”ていうのがあるでしょう(“WWWリンク”と“作者の独り言”の間)。あそこのコンテンツは既に決まっているんですが、なんせ忙しくて、完成しなかった。これで来シーズンまで持ち越しになってしまいました)。

 それにしても、ここん所、入ってくる情報、入ってくる情報、どのソースを覗いても、どう解釈しても、コンサドーレの不調を伝えるものばかりで、辛かった。これは、自分に限らないんだろうけど、ホームページの管理人にとって、コンサドーレが負けたときに、ページを更新するのはどうしようも無く辛くてきついもの。全身の力が抜けるというか、ガックリきてしまって、キーボード打つ手に力が入らないし、記事を書くにも頭に何も浮かばない。ホント何もしたくなくなるって言うのが正直なところ。その様な状態で更新するので、調子の良いときに比べると、何倍も労力がいる。今日は幸い、山形に勝ってくれたので、この記事を書けていますが(しかも独り言が長い)、これを契機に連勝して欲しいところです。

 というわけで、今回の独り言はウェッブマスターの近況報告になってしまいました。地球の反対側にいる人間でも手に入れられるということは、日本にいる人は、みんな、ここに載っている情報は手に入れられるはず!?とすると、このホームページはもういらないのかも?、という冗談はさておいて、ホントこの四年の技術の進歩はすごいものがありますね。実際に、その様な環境になってみるとよくわかります。さて現在の環境は、私にとっては良い機会なので、サッカー先進国の技とレベル、クラブ運営やリーグ運営、サポーターのあり方を、しっかり見ておこうと思います。あっ、ちなみに、サッカーの勉強しに来ているわけではありませんので、あしからず。とはいえ、問題はいつ日本に帰れるかなんだよな~(^^)。