[第4節]in鳥栖:大分トリニティ戦

以下の記事は観戦記ではありませんが、試合内容をまとめたものです。


『岡本心也さんの記事』

☆札幌は大荒れの試合を制して4連勝

 鳥栖スタジアムで行われた試合、ホームの大分のスタメンはGKに小山、DFは 右に後藤静臣、CBに永田と米澤、左に木島の4バック、中盤はドイスボランチに 立石と李宇瑛、崔大植、杉山、2トップに皇甫官と川合の4―4―2のフォーメー ション。

対する札幌のスタメンはGKにディド、DFはペレイラ、冨樫、渡辺卓の3バッ ク、中盤はボランチに太田、右WBに田渕、左WBに村田達哉、2列目に後藤義一 とウーゴ・マラドーナ、2トップにバルデスと吉原の3―5―2のフォーメーショ ン。

 試合は前半からやや札幌が有利に試合を進める。25分には札幌がFKのチャン スを得る、キッカーのペレイラが強烈なシュートを放つが、これはGK小山がナイ スセーブで防ぐ。しかし、36分に先制するのは札幌、大分陣内でボールをカット して後藤からバルデスへのパス、バルデスから壁パスのようにDF陣の裏へスルー パス、これをDFラインの裏へ走った吉原が左足シュート、これが決まって札幌は 先制する。
 しかし、そのすぐあとの39分に大分も同点に追い付く。カウンターから数的有 利の状況でゴール前で川合が札幌DFのスライディングタックルで倒されて得た PKを蹴るのは皇甫官、これを豪快に決めて同点。しかし、同点に追い付いた大分 だが43分には崔大植が相手の激しいチャージにいらいらした崔大植は自らが得た 直接FKを蹴る直前に相手を蹴ってしまって、ラフプレーで一発退場。これで大分 は苦しくなる。このまま前半を終了。

 後半に入ってもこの荒れ模様の試合は変わらず、53分に今度は札幌の冨樫が同 じくラフプレーで一発退場。更に59分には大分の米澤がこの日2枚目の警告で退 場。この時点で両チームのフィールドプレーヤーは大分が8人、札幌が9人となっ てしまう。
 大分は67分に早速動き杉山を下げて水島を投入するが、勝ち越し点を奪ったの は札幌。72分に札幌は右CKのチャンスを得て、キッカーの後藤義一はバルデス にめがけてセンタリングを挙げるがそれはオーバーしてファアサイドへ、しかしそ のボールをフリーのウーゴが拾って、再びゴール前にグラウンダーの正確なパス、 これに渡辺卓が左足であわせてシュート、これが決まって札幌は勝ち越す。
 このあと大分は疲れてきた川合を77分に下げて大串を投入。更に82分に李宇 瑛を下げて岡本征明を投入。札幌の方も87分に吉原を下げて山橋を投入。88分 にウーゴを下げて鳥居塚を投入。と、それぞれベンチが動くが大分がカウンターの チャンスを掴んでも退場者2人の分、相手のマークがきつくなかなかシュートまで 持っていけずに試合終了。結局2―1で札幌が逃げ切りました。ちなみに警告者は 大分が米澤(2枚)、札幌がバルデスとウーゴ・マラドーナです。退場者は大分が崔 大植(ラフプレー)と警告2枚で米澤、札幌が冨樫(ラフプレー)です。

 勝った札幌は厳しい試合ながら要所要所でしっかりゴールを決めた。バルデスが 相手の厳しいマークの中に思うようにプレーできない中で、吉原がしっかりゴール を決めてくれたのも非常に明るい材料である。今後も今回のように厳しい試合が続 くと思われるがウーゴとバルデスだけでなく、他の選手の台頭で攻撃陣の層が厚く なっていければ上位陣との戦いで大きな武器となってくるであろう。守備陣も相手 のカウンターに対しても落ち着いて対処し数的有利をうまく活かして後半は良く守 り切った。ただ、今回の冨樫のような相手の挑発に乗ってラフプレーで応酬し、退 場してしまうようにつまらない警告や退場を増やすと上位陣との大切な試合にベス トメンバーで臨めなくなるだけにその点は注意して欲しいところでしょう。

(以上記事:岡本心也さん)

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