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小話1998

98.8.23
「コンサ戦術解析9(シーズン前のオフに何が変わったのか)」


 98年Jリーグも1stステージが終わり、コンサは16位という不本意な成績で2ndステージを迎えることになりました。この中休みを利用して、昨年書いたような『コンサ戦術解析』を書いてみました。すでに2ndステージが始まってしまいましたが、書き始めたのは、1stステージが終わってからです。今回も四話に分けてあります。あいかわらず、思い込みと偏見少々の記事ですが、そこいらへんは間引いて読んでください。
 さて、この話、シーズン前に書くつもりだったのですが、忙しくて書きそびれてしみました。というわけで、最初は、シーズン前の話から。何を、今さらといわずに、とりあえず読んでみてください。1stステージを振り返っての話は、後半からということでご了承下さい。それでは、まず最初はシーズン前のオフの話から。




 昨年の秋、コンサドーレ札幌はJ昇格を決めました。しかしながら、シーズン終了後には、クラブが赤字を多く抱えていることもあって、多くの選手が解雇されました。以下に、その選手達をあげてみました。97年シーズンにコンサに所属した選手は31人、このうち12人がクラブを後にしました。赤字の選手は今オフ退団した選手です。
 は、97年シーズンのJFL公式戦、ナビスコカップ公式戦に出場したことのある選手です。各選手は、個人的に判断したプレースタイルを書き込んであります(公式戦にでていない選手は見てないのでよくわからないです)。



 こうしてみると、退団した選手は、各ポジションに均等に分布しており、クラブ側がどのような意図を持って、解雇したのかということも見ることができる。まず、ポジション不動のレギュラークラスは残す。その他は、ポジションが重なっている、あるいは、同じようなタイプのプレイヤーがいるところが切られている。また、準レギュラー以下の場合、スペシャリストよりも、二つ以上のポジションをこなせる少々マルチな選手を選んでいる傾向が見られる。これは、保有選手数を25人くらいに減らすとクラブ側が言っている以上、少人数でやりくりするには理にかなっている。
 ただし、マスコミの報道によれば、やめた選手の中でも森、石塚の両名は、クラブ側は残って欲しかったそうである。結局、年棒交渉がまとまらず(クラブ側が高くて払えなかったということ)、退団ということになった。その後、森選手は現役引退。石塚選手はレンタル元のベルディに戻り、頑張っている。



 ところで、今年、解雇された選手の中に新人選手が二人いる(鮎貝、金子の両選手。工藤選手は練習生契約なので、今回の話には含まないことにする)。二人とも高卒新人で、クラブ側も一年目からばりばり活躍する即戦力として契約したのではないと思われるし、普通、高卒新人は、2〜3年は育ててみるものである。それを、一年目で切ったのは、なんとも言い様がない。もちろんプロの世界だから、実力が無ければ切られるのは当然だし、情けをかけるつもりはない。言いたいのは、クラブ側がちゃんとしたビジョンを持って、新人獲得を計画していないのではないかということである。何も考えずに捕れるだけ取って、あとは野となれ山となれといった感じでは、良い選手は育たないだろうし、そういう姿勢では、この先、新人の選手はコンサを敬遠するようになるだろう。二人とも退団後、国士館大学の入学試験を受け合格。現在、同大学のサッカー部で頑張っている。
 96年、97年の二年間の選手を取ってくる時のHFCの姿勢には、少々問題があるように感じる。もちろん当りも多かったが、選手を片っ端に取りすぎて、結果、それが負担となり、経営を圧迫したという事実も見逃してはならないだろう。
 クラブを去っていった選手がいる一方で、今年新たに入団してくる選手がいる。今年は、クラブにお金がない所為もあって、新人は取らなかった。また、移籍による選手補強も例年ほど派手な感じは無く、よく考えて、ピンポイントに補強したようだ。以下に、新入団選手をあげる。




 こうして見てみると、クラブに既にいる選手とは、なるべくタイプの重ならないような選手を補強したようである。FWは、二人とも上背があり(180cm)、これまでバルデス選手しかいなかった、ポストプレーをこなせるヘッドに強い選手を補強した。しかも、有馬選手は足が速い。MFは、太田選手しかいなかったボランチをこなせるバウテル選手。運動量豊富で、駿足の村主選手。しかも両選手とも、こなせるポジションが多い。DFは、層の薄くなったセンターバックをこなせる二人。しかも、梶野選手はボランチもこなせる。GKは、森選手の退団による不在になった第二GKの補強。と、それぞれ、コンサに足らない所を補えるようなバランスの良い補強になっている。
 一応、これで、各ポジションレギュラーに何かあったとき、誰かをそのポジションに入れることができるようになった。ただ一つを覗いては。それは、ウイングバックのポジション。サイドバックではなくて、攻撃参加のできるウイングバックのポジション。コンサのウイングバックは、97年シーズン、田渕、村田の二人の選手がレギュラーである。この両選手が怪我をしたときのリザーブがいない。実際、二人がでられなくなったとき、岡田、浅沼、黄川田の三選手が代わりを務めた。が、田渕、村田の二人に比べると、安定感が今一だった。今年、Jに昇格し、さらにレベルの高いところで勝負するには、少々不安である。個人的には、一人でいいので、両サイドをこなせるウイングバックのスペシャリストを補強しておいて欲しいところである。それとも、コンサ首脳陣は現有戦力でなんとかなると踏んだのであろうか。



 とにもかくにも、上記の26人で、コンサドーレは98年Jリーグを戦うことになったのでした。


>>>>>> 戦術解析10へ続く >>>>>>




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