[第3節]in札幌ドーム:ヴィッセル神戸戦

文・写真/ワナダン本舗・中村智嗣

セカンドステージに入っても未だに勝ち星の無いコンサドーレ。今日の相手は目下最大の敵・ヴィッセル神戸。去年からドームでの成績は1勝2分5敗とホームの様でホームでは無く正しく「鬼門」状態だろう。この時点で神戸の勝ち点が12で札幌が7なのでこの試合を90分勝ちすることが出来れば、 勝ち点の差を「2」に縮める事ができる上に14位の柏(勝ち点13)にもプレッシャーを与える事が できるのである。

「何としても勝たなくてはいけない戦い」が最後まで続く事になるのである。しかし単純に勝てばいいという話でもないのが最下位チームの悲しい宿命でもある。それが「得失点差」である。14位の柏がマイナス12、15位神戸がマイナス13でそして札幌は何とマイナス21。この時点で14位の柏とは9点の差がある。順位の決め方は十分に皆さんもご承知の事とは思うが「勝ち点で同じ場合は得失点差」で決まるのである。それ故に札幌は大量得点差で勝つ事が求められているわけである。その為にはポイントゲッターが必要だし去年のような「堅守速攻」が強く求められる。

徐々に良くはなっているものの、結果が出ないのでは疑念をもたれても仕方が無い。この試合でさまざまな雑音を払拭する「結果」を出して欲しい。

今までの失点を時間帯別に分析してみると以下の通りになる。
~15分:4点
~30分:7点
~45分:3点
~60分:5点
~75分:6点
~90分:10点
延長:4点
とこのようになっている。

去年までなら不安も無く過ごしてきた最後の15分が今年は「不安だらけの15分」に変貌してしまった。リードしながらも守りの意識が強すぎるのか、それとも時間の使い方が悪いのか?もしくは前半から相手にボールを奪われて走らされて体力の落ちたところを一気に攻め込まれてやられるのか?それは我々には良くわからないので明確には言えないがあとが無いつもりで頑張って欲しい。

残留のためにも早く「勝ち癖」を付けて欲しいと願うばかりである。

今日のスタメンは次の通り。
<札幌>3-5-2
GK:佐藤(洋)
DF:今野・佐藤(尽)・大森
MF:ビジュ・森下・西田・ジャディウソン
FW:堀井・小倉・バーヤック
*リザーブ
GK:藤ヶ谷・DF:曽田・MF:酒井・和波・松川

そんでもって相手の神戸はこの面子・・・
<神戸>4-4-2
GK:掛川
DF:吉村・土屋・北本・平野
MF:シジクレイ・佐伯・薮田・アリソン
FW:播戸・オゼアス
*リザーブ
GK:萩 MF:望月・岡野・城・三浦

一部のサポーターの間で注目の主審も太田氏で落ち着いていざキックオフ!コンサドーレの作戦はなるべく高い位置でボールを奪い前線の空きスペースに放り込み、受け手がキープしている間に2列目以降の選手が上がり多人数で攻める作戦らしい。再三に渡りチャンスを作り出そうとするものの中盤でのパス交換・精度不足もあり、中々シュートまで持ち込む事が出来ない。15分過ぎからは中盤を少し使いサイドに展開しながらの攻撃が続く。

一方神戸もオゼアズの頭を狙う作戦のようで前線へのパスはオゼアスの元へ。その裏を薮田が狙っている。オゼアスは高さがあるので要注意だ。

一方堀井も、空きスペースをめがけて何回も走っていく。 「ボールをくれ!」と言う意思表示の表れだろう。コンサドーレの選手の中で一番走っているようだ。彼は試合に出すとこのようなプレーをして相手DFを翻弄する。しかし、味方のフォローが無いので「そこからのプレー」が展開していかない。

前半31分に「これは!」と言うプレーがあったGK佐藤のロングボールに小倉が頭で合わせて堀井へ送り、右サイドを駆け上がりゴール前に上がってきたバーヤックにセンタリング。主審の笛が鳴り「PKか?」と思われ場内はものすごい大歓声に包まれたが何とバーヤックが「シュミレーション」(審判を欺く行為)でイエローカードと言う判断だった。それがわかると一斉に今度はブーイングに切り替わる。バーヤック本人も「何故?」と言わんばかりのリアクションを見せる。

コンサドーレの守備は今日も甘いような感じを受ける。中盤でのプレスがないので、相手選手が中盤エリア(センターサークル付近)を自由にドリブルで走っていく。昨年まではこのエリアで執拗にボールを奪いに行ったものだが・・・

試合が動いたのは36分神戸の先制点だった。平野の蹴ったFKにオゼアスが頭で叩き付けてボールのコースを変えてそのままボールは無情にもゴールマウスの中へ・・・。1-0と神戸先制。DFの大森も押さえに行こうとしたもののシジクレイが立ちはだかり行く事が出来なかったのだ。シジクレイとオゼアスのコンビプレーなのかオゼアスはフリーで飛んでいた。

41分にはゴール左サイドからのFKのチャンスが合ったがビジュが合わせるが枠に飛ばず・・・

試合はこのまま0-1で前半を終えた。シュート本数は札幌の3本に対して神戸が6本、CKは2本-6本、FKは3本-1本だった。

後半に入ってもパスはそこそこ通るものの、肝心な所でカットされるか長すぎて受け手に合わない。その度に溜息交じりの声がドーム内に響く。この声を何度聞いた事か・・・。もしくはパスをまわすものの「ここで!」と言う所に札幌の選手がいなくてむずむざ相手に渡してしまっている。片方のサイドにばかり目が行ってしまい逆サイドのフォローが出来ていないのだ。これでは文字通り「片手落ち」の攻撃と言えるだろう。

後半に入る前に監督は「45分あるからチャンスは必ずある!」と言っていたが押しているのは神戸。そこで8分に西田に変えて酒井を投入。しかしその5分後、13分にGKからのロングボールを空中戦で競り合うが空いたスペースのケアとその後のDFフォローが悪くそのまま右サイドを上がられセンタリング。今野のスライディングも及ばず左サイドを上がってきたアリソンがフリーで突入し、左にインサイドで蹴りこんで0-2になり一段と窮地に追い込まれる。得点の瞬間、ドームは沈黙に支配された。

しかし数秒後、選手を鼓舞するかのごとく力強い「コンサドーレコール」がドームに響く。そうだ、もう負けるわけには行かないのだ!勝つしかない。ここで更に選手を変えるイバンチェビッチ監督は小倉に変えて曽田を19分に投入した。小倉自身はかなり不満の残る交代のようで、ピッチから下がった後、憮然とした表情ですばやくユニフォームを投げ捨ててロッカールームに下がっていった。

その2分後、21分に右サイドからの攻撃で酒井がセンタリングして曽田が当ててバーヤックへパス。バーヤックにDFがつられて2人が寄っていきバーヤックは再度曽田へパスを送り、左足でダイレクトに打ってそのままゴールマウスへ・・・GOAL~~~!!!\(^0^)/

曽田のJ初ゴールで1-2。あと1点だ、神戸のDFラインも下がってきた。これはチャンスかも・・・。中盤を自由に使えるのでチャンスが広がるだろう。その気を逃さず再三攻撃を仕掛けるが、神戸の堅い守りの前に中々ゴールを決める事が出来ない。

そんな苦境を打開すべく35分に3人目の交代選手としてバーヤックに変わり韋駄天・和波を投入!スピードで神戸守備陣を突破しようと言う考えだろうか。ゴール前まで何とかボールを運ぶ事は出来るようになったものの、あともう一本のパス・シュートが通らない・・・それ故に一点の重みが時間の経過と共に増してくる。今まではこの時間帯にやられてきたが今度こそはこちらがやり返して欲しい!。目指すは同点ゴール!後半40分に酒井からのセンタリングが左に流れて上がって来た和波がシュート(?)するものの大きく枠を外れてしまう・・・(利き足で打つときはきちんと決めて欲しいな)

試合も残り5分を切ってコンサドーレは中盤を省略して縦パスを多用してくる攻撃を再開した。しかし、肝心な所で切れてしまうパスライン・・・精度が無いのと受け手の動きの悪さが目立つ。神戸はもう防戦一方でほとんどの選手が(8~10人)DFについていた。最後は神戸にうまく時間を使われてしまいそのまま1-2で終了(*_*)

これで神戸との勝ち点差は8に拡大し現実的には「残留」が厳しさを増してきた。しかしまだ可能性があるので諦めずに目の前の相手に勝つ事だけを考えて戦って欲しい。


本日の必勝弁当(牛肉の煮込み) ホームゴール裏はいつも元気に熱く応援します
曽田のゴールの瞬間(まさか打つと思っていなかったので本人を入れ忘れました) 終了間際の和波のシュート(?)も枠に飛ばす
最後はいつものように落ち込みながらもゴール裏に挨拶に来る選手たち