[第4節]in札幌厚別:アビスパ福岡戦

文/コンサゴール販売促進部長・中村智嗣

 今日は本当に久し振りに聖地・厚別での試合だ。2NDが始まって今だ勝ち星なし。ドームではどうにも勝てないのでさまざまな奇跡を見せてくれたこの場所で去年のような頼れるコンサドーレの姿を見せて欲しいものだ。
 今日もいつも通りに始動していた。2日前の夜に順番取りのテープ張りを終えて、一時帰宅して仕事を終えると今度は試合前夜に車にのぼり本体・ポール・和波弾幕の「応援3点セット」を積み込んで再度厚別へ行く。車を止めてまずは一安心。あいにくの雨模様だったので人影はほとんどなかったが5ゲートの階段裏でお泊りを敢行しているグループがいた。寒いのに感心だ。風邪を引かなければ良いのだが・・・明日は本番、応援できなくては今頑張っている意味もなくなるし。

 試合当日はまずまずの天候で試合は出来そうだ。入場はいつも通り4ゲートから。まず和波弾幕を張り、次にのぼりの設営にかかる。毎回ほぼ同じ位置に張るのでだいたいお隣さんは決まっていて、顔なじみで弾幕張りを手伝ってくれる。本当にありがたい。私の所有・管理している「韋駄天 和波智弘」弾幕は縦が2M横が10Mもあるビッグサイズなので一人で張るのはなかなか大変作業になる。とにかく掲出範囲を決めてしまわないと隣の弾幕が張れないので素早くやる。
 どうにか張り終えるとひとまず必勝弁当を食べて腹ごしらえをする。今日の必勝おかずはいかの明太子和えだった。サザエ食品はもう少し食材に対してアイデアをひねり出して欲しいものである。いっそアイデアを公募しては?
 車からのぼり一式を持って今度はホームゴール裏最上段へ行く。16本のポールをもって階段を上るとかなりつらい。今回は新作のぼりがデビューする。サポーター仲間との共同製作で作ったものでお題は田渕選手。フレーズは相談した結果、「やるときはやる 右サイドの必殺仕事人 田渕龍二」に決定した。新作のぼりを出した試合は無敗なのでこれから始まる試合が楽しみだ。まず「コンサドーレのゴール販売中!」のぼりを立てる。こののぼりをゴールマウスの真裏の位置につける。こののぼりを中心に他ののぼりが左右に展開する。順番が日替りで変わるのが「厚別仕様」だ。何本か作っている間に携帯で仲間を召集する。数分で集まり全体で作業を継続。他にも仲間が続々終結して20分ほどで作業を完了。いつも来て手伝ってくれるので本当にありがたい。

 入場曲「ムーン オーバー ザ キャッスル」が流れる中選手が入ってくる我々サポーターも気分が高揚してきて「さあ、これから選手と共に戦うぞ!」、そんな気分にさせてくれる不思議な曲である。そう言う意味ではドームで流れる曲はどうもいけない。気分が盛り上がらないのである。無理をしてドームと厚別で分ける必要はないのではないかと思う。皆、厚別の雰囲気になれているのだから「厚別仕様」で行って欲しいものだ。

 いよいよ試合開始だ。前半からコンサドーレは押し気味に攻めている。「攻撃は最大の防御」だからそれはそれでいいのだが、全体的に下がり過ぎているのが明らかにわかる。ゴール裏でご覧になっている方には少々わかりにくいかもしれないが、中盤がなくそこを自由にさせてしまっている感じがする。本当、ラインを引きすぎている。攻撃も両サイドを有効に使ってやって欲しい。
 そんなおかしい状況の中で前半の26分、播戸とウィルのコンビネーションで突進。最後はウィルがキーパーを見て落ち着いて流し込みゴ~~~~~ル!! 1-0。このプレイを見て去年、6・10 VS大分戦で監督が言っていた「個人技がなければコンビで崩せば良い」と言うコメントを思い出した。このゴールはまさにその再現だったように思う。
 このまま1―0で良いと思われていた前半ロスタイムに今度は山瀬とウィルのコンビで崩し最後は相手DFがキーパーへバックパスをしたボールを素早く奪って最後は山瀬が落ち着いて流し込んで2―0。そしてこのまま前半終了。去年までならこのまま安心して後半戦を見られるのだが、どうも不安が解消されない。
 その不安は後半になって的中してしまう。連敗中の不安と自信喪失気味の中で全体的に下がりすぎていて、中盤の選手も最終ラインに吸い込まれてしまっいている。しかも間延びしているではないか。それとボールを持った選手に対してのフォローと相手選手のマーキングとプレスが遅い!
 その遅さが63分・バデアのミドルシュートにつながった。プレスが遅いので自由に打たせてしまった。開幕当初の粘りの守備とプレスが見られないし、そう言う雰囲気もないような気がする。おまけに審判もジャッジが統一されていないと言うか、札幌の不利の判定が多いような気がする。まあ、札幌に良い印象の審判事態が皆無ではあるが・・・*幡・*見・*村・*名そして「誤審の大御所」である*西などなど。主審の名前を見て一喜一憂するサポーターも多いことだろう。かくいう私もその一人である。更に81分、ビア―ジョのヘッド。今では「魔の時間帯」とも言えるロスタイムにロペスに頭で入れられてしまう。メインで見ていても明らかなオフサイドであったが審判は取ってくれなかった。本当に札幌というチームは審判に泣かされているような気がする。個人的にはアダウトを交代させた所から流れが悪くなったような気がするが、決して和波が悪いと言うことではない。和波は通常に左サイドに置いてアダウトはボランチで使っても良いのではないかと思っている。皆さんはどのようにお考えだろうか?
 選手を見るとまるで負けたかのような落胆振り・・・私は「まだ終わってないぞ!気合を入れろ!」と叫んでいた。選手にしてみれば5月の磐田戦以来のトラウマが付きまとっているのだろうか。それはサポーターも同じなのだが・・・。

 延長に入りなかなか前に出て行かない様子。前に出ることを恐れているかのようだ。点を取らないと勝てないのだから出て欲しかった。そして悪夢の瞬間はやってきた。またもロペスに押し込まれてTHE END。その瞬間はまさに厚別は凍りつきお通夜のようだった。前半を2―0で折り返し1点を取られたものの取り返して3-1の時点で「何とか勝てるか?」と思ったサポーターの方も多かったことだろう。それだけにショックだった。
 札幌のゴール裏はコンサコールで励ましたがここまで悪いパターンで負けている(2試合連続Vゴール負け)にでもコンサコールでいいのだろうかと思った。サポーターも選手を育てる一翼を担っていると思っているので良い時には誉めて、悪い時には叱ることをしても良いのではないかと思った。ブーイングでなくてもいい。多少きつい言葉の一つ位投げかけても良いだろう。メインスタンドはそういう意見・声援が多い。そういう点では座る位置で温度差があることを感じた1戦だった。

 試合全体を見れば攻撃は悪くないので後は守備をしっかりやればおのずと結果はついてくると思う。開幕当初やっていた素早いプレスからボールを奪っての速攻。そして全員での攻守両面にわたるフォロー。良い時のVTRを見てプラス思考で頑張って欲しい。我々サポーターは何時でも熱い応援で選手を後押しするのだから。

 おしまい。