J2寸評 第40節:J2優勝を決める 

 J1昇格に必要な二位以内を既に決め、J2優勝へのマジックが勝ち点1となって迎えたこの日の大宮戦。舞台はホーム厚別競技場。前節の平塚競技場での昇格決定の際はスタジアムに足を運べなかった多くのホームサポ、優勝こそは一緒にと、この日厚別に駆けつけたのは入場者最高記録を更新する19863人。
 試合の方は、三試合連続となるエメルソン、播戸竜二両選手のアベックゴールで得点すると、こちらも堅守のコンサDF陣が大宮の攻撃を跳ね返し、シーズン無失点試合記録更新中の20試合目の完封。勝利を告げる試合終了の笛と共に、スタンドから地鳴りのような歓声があがった。厚別でJ2優勝を決めたコンサイレブンは、試合終了後、サンクスウォークで場内一週。西日の差す中、選手とサポーターの表情は晴れ晴れとしていた。サンクスウォークがホーム側ゴール裏にさしかかると、選手達が岡田監督を取り囲み胴上げを始めた。スタンドでは、いつまでも万歳とエールがやむことがなく、この日を迎えられた喜びを共に祝った。J2優勝で昇格に花を添えたコンサドーレ札幌、いよいよ来年は再びJ1に挑む。
 今節、注目の一戦は浦和-山形の一戦。ホーム駒場で行われた試合ながら、なんと浦和が延長Vゴール負け。前節の大分との大一番が終わって、ほうけてしまったわけではあるまいが、今節大分の試合が無かっただけに勝って勝ち点差を4に広げておきたかったところ。浦和にとっては痛恨ともいえる敗戦。これで今季浦和は、山形新潟にそれぞれ2敗づつ。ジャインアトキラーが売りの山形・新潟らしい成績といえば成績ではあるが。俄然、残り一枠の昇格争いがおもしろくなってきた。勝ち点1差のまま、残り4試合。地獄のようなマッチレースが続く。