北海道フットボールクラブが臨時株主総会、2億5千万円の増資を決定

 北海道フットボールクラブは、この日、札幌市内で臨時株主総会を開催。その総会上で、2億5千万円の増資をすることを決定した。増資した分は、J1勝各決定が目前に迫ったコンサドーレ札幌の、来季の選手補強費に当てられる予定で、今季活躍したレンタル移籍選手の移籍金やレンタル料などに使われる。調達方法は一株5万円の株式を五千株発行し、サポーターズ持株会を通じて募集する。募集開始は11月上旬から。

 今季のコンサドーレには、レンタル移籍の選手が多くいる。これはHFCの台所が苦しいせいもあるが、来季J1にいるかJ2にいるかで一年後の補強計画もおおきくかわって来るためである。これはシーズンはじめにはわからない。完全移籍獲得となると、年棒の他に移籍金も必要となり出費がかさむ(レンタルの場合は基本的に年棒のみ)。それを避けるためにレンタル移籍制度を活用した面もある。今季大活躍のエメルソン選手のレンタル期間は契約により今年一年間限り、またJ1チームからレンタル契約で借りている選手たちは、来季コンサドーレがJ1に昇格し、同じ舞台で戦うようになると貸してくれなくなる可能性がある。このような理由から、来季のJ1昇格がほぼ決定的になったこの時期、レンタル選手を完全移籍で獲得する必要がある。今回決定した増資はその移籍金費用にあてられる。

 また、総会では、2000年上半期決算が報告され、それによると、上半期の当期損失は953万円で前年同期比約97%減の大幅減に成功。ここのところ好調の広告収入などにより、2000年一年間の決算では、初めて黒字を達成できる見込みとなっている。