イシヤチョコレートファクトリーと石屋製菓コンサドーレ札幌専用練習場のお話

石屋製菓から昨年暮れに発表されたコンサドーレ札幌の専用練習グラウンド建設計画。今回は、この計画の紹介と、それにからめてイシヤチョコレートファクトリーのお話を少々。


この専用練習場計画は、ニュースの部屋で紹介したように昨年暮れ発表されました。石屋製菓が、コンサドーレ札幌の専用練習場つくるというもの。それも遠い未来の話ではなく、一年後の10月には完成といった、つい先の話。つまり、今シーズンの終盤には、もうできあがって、実際に選手が練習しているということ。それでは、このすばらしい練習グラウンドの説明を。

発表されているグラウンドの大まかな概要は以下のとおり。

  • 場所:イシヤチョコレートファクトリー(札幌市西区宮の沢2条2丁目)の西隣
  • 足:札幌市営地下鉄東西線『宮の沢』駅から徒歩五分
  • 広さ:約6000千坪
  • 施設:クラブハウス、レストラン、マンション、サッカーミュージアムなど。
  • グラウンド部分:天然芝のフルコート一面。夜間照明。固定椅子席あり(2000人)。 芝ヒーティングシステムを採用し、3月中旬から12月中旬まで使用可
  • オープン予定:2000年10月
  • 総予算:造成費5億円、土地取得費も含めた総事業費用25億円

これらの詳細は、石屋製菓のホームページに掲載されていますので興味のある方は、覗いてみて下さい。完成予想図(パース)などや、工事の様子なども見れます。

まず場所ですが、上の地図に示したとおり、石屋製菓のチョコレートファクトリーの西隣に作られます。この空き地を石屋製菓が買い取り、造成します。グラウンドは一面ですが、北国という事情を考え、ヒーティングシステムを採用。長期間使用できるよう配慮されています。現在の月寒の大同ほくさん同様、交通の便がいいので、多くのサポーターが見学に訪れることが予想されます。そこで、見学者のことを考え、ベンチシートですが、傍らで約2000人が見学できるようになっています。
右下の図に示したように、さらに同じ敷地内の北側に、クラブハウス、レストラン、マンション、サッカーミュージアムなどを含んだ建物が建設されます。当然、クラブハウスやレストランの窓は、グラウンド側に開かれ、食事しながら練習を眺めると行ったこともできます。
建物の上階部分はマンションとなっており、住居空間になっていますが、この建物全体が4階建てということなので、部屋数がそんなに期待できないことから、分譲マンションにして売り出してもうけると行った感じではないようです。新人用の寮としても使えるし、という話も聞きます。でも、部屋が売りにだされれば、熱狂的なコンササポは購入したりする可能性はありますね。

現在の計画は上記のようなものですが、地図に練習場の南側が空き地となっているでしょう。ここ市有地なんです。この練習場が完成した暁には、この部分を西区の公園として造成してもらって、総合スポーツ公園化するなんてアイデアもあったりするようです。総合スポーツ公園化については、現時点では、アイデアなので、どうなるかはわかりませんが。


この練習場のことを紹介するときは、現在のコンサドーレの練習所の状況についても説明しなくてはなりません。現在、コンサドーレの練習場は、できた順に札幌の東方にある栗山町のふじスポーツ広場、市内にあるコンサドーレ札幌大同ほくさんグラウンド、そしてこちらも市内にある白旗山競技場(サッカー場)の三つです。このうち、コンサドーレの専用練習グラウンドは、月寒の大同ほくさんグラウンドだけです。栗山ふじスポーツ広場は栗山町のもの、白旗山グラウンドは札幌市のものです。一般の方の使用も可能です。月寒の大同ほくさんグラウンドは専用であることと交通の便がいいことから、シーズン中は練習によく使われます。ところが、このグラウンド、コンサドーレの専用グラウンドですが、コンサドーレのものではないんですね。名前に大同ほくさんという会社名が入っているように大同ほくさんという会社のものです。大同ほくさんがコンサとサプライヤー契約を結び、社有地を練習場として提供してくれているものです。サプライヤー契約というのは、スポンサー契約の一種で金銭の代わりに物を提供するという物。ユニフォームなどもこの契約に含まれます。
で、サプライヤー契約というのは、永久の物ではなくて、契約期間という物があります。三年契約だったので、その期限が切れるのが1999年9月いっぱい。なんと去年で切れているんですね。この時は、コンサドーレの練習場がなくなる、どうしようといった感じだったのですが、大同ほくさん(株)側の配慮により、2000年9月末まで使えることになりました。当時、札幌市北部に新たにサポライヤー契約により、グラウンドを確保するという話もちらほらとでていましたが、結局、市内の練習場は石屋製菓が新しく作る練習場になったようです。

月寒は交通の便の良さから、現在ある三つの練習場の中で見学者がもっともよく訪れます。地下鉄の駅から歩いていくと途中で建設中の札幌ドームも眺めることができて、結構いい散歩コースでもあります。ただ、ここ数年は見学者の増加からいろいろトラブルもおきていましたが、新練習場では、ここら辺のことが配慮されているようです。月寒のグラウンドのお話は以下を参照して下さい。

まず、見学者席が用意され、大幅に増加しました。月寒はグラウンド脇にベンチがあるのですが、祭日とかに練習があると足りないです。これが新練習場は2000人は座れるという、ある意味すごい増加ですね。またレストランからも見学できますし、クラブハウスやミュージアムも設置されるということですから、いうことなしですね。もう一つ問題になっていた駐車場問題ですが、こちらの方はちょっとわかりません。でも、新練習場でも地下鉄で来て下さいということになると思います。駅から徒歩五分ですから。
以上が新練習場の紹介、完成が待ち遠しいですね。


[イシヤチョコレートファクトリー模型]

さて、新練習場に絡めてでてきたイシヤチョコレートファクトリーのお話も少々しましょう。これは、コンサドーレのスポンサーでもある石屋製菓の工場の横に作られた一般の方用の施設です。一言では説明できないのですが、チョコレート博物館、レンストラン、チョコレート製造工程の見学、コンサドーレのグッズショップなどがあります。詳細は、石屋製菓のHPに紹介されているのでそれをご覧下さい。  上の写真は、チョコレートファクトリー内に置いてある模型で、おおまかに左奥のピンク色の建物が工場、その手前の建物群がチョコレートファクトリーです。チョコレートファクトリーに中央部分に大きな白い時計塔が建っていますが、これは将来建設予定の物で、現在はありません。この模型の手前側に道路を挟んで、新練習場ができます。

石屋製菓がコンサドーレのスポンサーであることと、自社CMにコンサドーレの選手を登用していることから、時々、コンサドーレの選手を招いて行事が行われたりします。右上の写真は、昨年暮れに行われたイシヤチョコレートファクトリーでのクリスマスツリーイルミネーションの点灯式の様子。主にCMにでている選手が来場します。吉原宏太選手がマイクを持っていますね。これは毎年開かれており、イシヤチョコレートファクトリーの風物詩の一つです。
下の写真は同じく会場の様子。大きなクリスマスツリーに、大勢の来場者がいます。チョコレートファクトリーと駐車場の間の“プロムナード”と呼ばれているところで開かれています。(二枚の写真とも斉藤龍昭さん提供)

チョコレートファクトリーには、コンサドーレの選手が来場しての行事が時々行われたり、よさこいソーラン祭りの時は、会場の一つにもなり、そのときはドールズのダンスも披露されたりするので、コンササポにも馴染み深い場所の一つです。
今年の10月以降は、練習場も完成するので、さらにおもしろい場所になりますね。