やっぱり!!コンサドールズ

今年で三年目を迎えるコンサドールズも、昨年デビューしたユース(今年は9/28(新潟戦)で登場)。そして10/11(山形戦)には、ジュニアユースも初お披露目と、着実にその底辺を広げつつある。今回、コンサドールズを率いるディレクターの金子先生(ダンスの先生)と、99コンサドールズキャプテンの武田さんにお話を伺う機会がありましたので、そのときの模様を紹介したいと思います。コンサドールズは何を目指しているのか、わかるかもしれません。

今や、コンサドーレのホームゲームに訪れたことのある人で、その存在を知らない人はいないほど、有名なコンサドールズですが、そうじゃない人もいるかもしれないので、簡単な紹介を。コンサドールズは、コンサドーレのホームゲームの試合開始前などに踊るダンスドリルチームのことです。97年に初登場し、99年で三年目を迎えました。現在、その存在は他チームのサポーターやJリーグ関係者にまで認識されるようになっています。

ちなみに、このコンサドールズ、北海道フットボールクラブ(HFC)が独自に持っている(運営している)ダンスチームというわけではありません。ドールズのメンバーは、市内のダンススタジオに所属しており、みんなボランティアでコンサドーレのために踊っています。

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またコンサドールズ公認ページが、コンサOSCの『ALWAYS HOMEPAGE』の中にあり、詳細が載っています。


<コンサドールズについてのインタビュー>

:初めまして、よろしくお願いします
金子・武田:初めまして、よろしくお願いします

:武田さんはドールズ結成当初からのメンバーですが、グラウンドで踊っていて、スタンドの雰囲気とか変わりました?
武田:2年目ぐらいから変わりました。ダンスの時に、スタンドが一緒にリズムをとってくれるというか、のってくれるようになりました。最初の頃は、ダンスの最中に応援のエールとかが、かぶることも多く、そんな時はダンス用の音楽が聞こえなくなってしまいますので、踊っていてかなりきつかったです。

:コンサドーレの選手とかは、スタンドからの声援がピッチにいても聞こえるといいますが、ドールズもスタンドからの声援とか聞こえているんでしょうか
武田:ダンスの最中は、踊りや音楽に集中しているんで、私は実はあまり聞こえていないんです。でも、聞こえているというメンバーもいます。

:踊っていてうれしいことってなんですか
武田:やっぱり、スタンドが一緒にのってくれることですね。ヤングマンのYMCAや、“アレアレ”のダンスで、一緒に踊ってくれるときなんかはうれしいです。

:何か皆さんにひとことなどありますか
武田:ぜひ皆さん、恥ずかしがらずに一緒に踊って欲しいと思います。コンサドールズは、これからも精一杯コンサドーレを応援しますので、よろしくお願いします。是非、スタジアムに足を運んでいただいて、コンサドールズのダンスとコンサドーレの試合を見に来て下さい。

:金子先生、それでは、いきなりですけど、コンサドールズの誕生したいきさつなどを教えていただきたいのですが
金子:最初は、HFCの方から話が来たんです。“コンサドールズ”というアイデア自体は、HFCの浜田常務が発案者で、こちらに話がくる前に、コンサドールズといった名前もすでに決まっていました。スタジアムで踊るダンスチームが欲しかったようで、でも新規に募集してメンバーを集める時間もない。それで、前年に全国大会で優勝した経歴のあるうちのダンスチームに話が来たんです。話が来たのが3月、デビューの予定が5月ですから、この間わずか二ヶ月しかなく、この時のレッスンはほんとにハードでした。

:国内だけではなく、サッカー自体でドールズのようなダンスチームは先例がなかっただけに、結成当初は、やはりアメリカのプロスポーツなどでのダンスを参考にされたのでしょうか
金子:そうですね。NBA(アメリカのプロバスケットリーグ)やNFL(アメリカのプロアメフトリーグ)のチアリーディングなどは参考にさせてもらいました。私自身、アメリカに留学したときに、生であちらのダンスを見ていますから。

:私が初めて“コンサドールズ”の名前を聞いたのは、ドールズのデビューとなった、1997年の徳島戦の直前でした。HFCがアナウンスしたもので、今度の徳島戦でコンサドーレ公式ダンスチーム“コンサドールズ”がデビューします。といったものでした。こんなことを言っては失礼だと思うのですが、この時は正直、“また、HFCがなんか変なこと始めた”と思いました。コンサドーレができて二年目、お客を呼ぶためにHFCはいろんなことを企画するんですが、そのこと自体は良いことなんですけど、それらの企画があまり長続きしてなかったんですよね。
金子:コンサドールズにしても、最初の一年は見習いというか、試し期間でした。HFCにしても、良ければ続ける、だめだったら終わり、といった感じのものだったと思います。でも手を抜いたりはしませんでしたよ。ダンスのパフォーマンスは最高のものを見せてきたと思います。HFCにしても、今程に定着したのは、意外だったんじゃないでしょうか。

:今年から、三回登場するようになりましたよね
金子:今年で三年目を迎えて、いろいろやりたいことがでてきたのと、意見が通るようになったので、シーズン前に『踊る回数を増やしては』と言ったところ、採用されたというのがほんとの所です。従来のキックオフ直前のダンスとは別に、ゴール裏で踊る“アレアレ”と、ハーフタイムに踊る“マニマニ”が、今年から加わりました。キックオフ直前のダンスは、メインスタンドの前なので、それ以外の場所で踊りを見せたかったのと、“ヤングマン”のYMCA以外にも、みんなで一緒に踊れるダンスを加えたかったからです。

:それが、“アレアレ”ですね
金子:そうです。ぜひ皆さん、恥ずかしがらずに一緒に踊って欲しいと思います。あと、ハーフタイムに踊る“マニマニ”ですが、こちらの方は、実はダンスの難易度が高くてかなりハードなんです。ハーフタイムのスポンサー紹介、ハーフタイムプレゼントの後にはじまります。ホーム側ゴール裏から始まってバックスタンドアウェイ側ゴール裏へと進んでいくのですが、ハーフタイムが終わるまでですから、踊っている方としてはどこまで行けるかはわかりません。この“マニマニ”は、ちょっとした語呂合わせで、願いがこもっています。歌詞を一度聞いて欲しいと思います。

:昨年、新しいユニフォームができて二種類になりましたが、使い分けているんでしょうか
金子:スタジアムでは、黒い2代目のユニフォームを使っています。スタジアム以外のエキジビションなどでは、初代のものを使うようにしています。

:ドールズの曲のレパートリーは
金子:毎年、半分くらいを入れ替えているので、現在全部で20曲くらいです。

:今年は9名のドールズです。今年に限らず、時々メンバーが都合で少なくなったときなど、ダンスのフォーメーションというか、メンバーが担当するダンスのパートが変わると思うんですが、そのような時はどうされているんでしょうか。
金子:各メンバー複数のパートをこなせるよう日頃から練習しているので、問題ありません。直前に合わせれば、本番は大丈夫です。

:昨年はユースを募集して、デビューしましたよね。昨年は一回だけだったので、2年目の今年は回数を増やしてくるかな、と思ったのですが。
金子:ユースは年によってメンバーが結構入れ替わるので、春先の登場は結構難しいです。準備でき次第といったところです。

:昨年からのユースに加え、今年はジュニアユースの募集も行いましたが。
金子:おかげさまで、200人近くもの応募がありました。多くの応募がありうれしく思っています。このジュニアユースは、10/11のモンテディオ山形戦でデビューします。

:コンサドールズのメンバーの数とかは増えないのですか。個人的には、今の倍、20人くらいで、メインスタンドの前10人、バックスタンドの前10人くらいは必要な気がしますが。あと、将来、ドールズのユースからトップに昇格なんてこともあるんでしょうか。
金子:そうですね。人数に関しては、それくらいはいた方がいいかもしれません。ただ、オーディションとかが厳しいので、一気に人数を増やすのは難しいです。ドールズも三年目を迎え、これからはいかにして、現在のダンスのレベルを下げないで維持していくかが大事だと考えています。ユースからの昇格ですが、ダンスを続けてくれれば、その可能性はもちろん十分あります。

:ちまたではドールズと一緒に踊るドーレ君の正体に注目が集まっていますが、どんな方でしょう
金子:それは秘密です。でもいつもドールズと一緒に練習していて、ドールズ以上にダンスが好きな人です(^^)。

:先生の将来の夢とかありますか
金子:道内の男の子が、コンサドーレの選手になるのを夢見て、サッカーに打ち込んだりするのと同じように、道内の女の子がコンサドールズになるのを夢見て、ダンスを始めてくれるようになるとうれしいですね。
アメリカでは、ダンスをしている大学生とかがボランティアでダンスのレッスンなんかを近所の子供達を集めてしたりするんです。アメリカはご存じのように貧富の差が激しいですから、学校にいけない子もいたりする。ダンスどころではないわけです。でも、そんな子達の中にもダンスが好きだったり、才能のある子がいる。そんな子ども達のために、大学生とかがボランティアでダンスのレッスンをしてあげる。もしも才能が認められれば、そんな子は奨学金をもらえ、さらにレッスンの勉強に励める。将来大スターになるかもしれない。これはダンスに限らないんですが、まさに“チャンスは平等に”というアメリカらしいシステムです。
今年から募集した、ドールズのジュニアユースもレッスン料はありません。無料です。ドールズのメンバーらがボランティアでレッスンにあたっています。将来、アメリカのようなシステムができるようになれば良いと思っています。

:本日は、わざわざ忙しい中、インタビューにつきあっていただきありがとうございました。
金子・武田:ありがとうございました。

以上で、インタビューは終わり。今回、忙しい中インタビューに答えていただきました。マスコミでもない、こんなプライベートなホームページの管理人の取材に答えていただきほんとに恐縮です。
今回、お二方と話して、二人とも自分の意見を持ったしっかりした印象を持ちました。とりわけ金子先生には、最後にコンサドールズに込めた将来の夢も語っていただきました。こんなところにも、ひそかにJリーグの100年構想のような、理想をもって活動していた人がいたんですね。ドールズファンの皆さん、今回のインタビュー、少しは役に立ちましたか。


<コンサドールズの練習スタジオの紹介>

スタジオ

ここが、コンサドールズが練習している市内にあるダンススタジオです。ドールズだけでなく、ドールズユース、ドールズジュニアユースの練習もここで行われます。

スタジオの壁

スタジオの壁には、ドールズを始め、ダンススタジオのメンバーの写真や、新聞雑誌などの切り抜きが貼ってありました。

歴代ドールズ

スタジオの壁には、歴代コンサドールズの集合写真も飾ってありました。左から97コンサドールズ、98コンサドールズ、99コンサドールズです。“97”と“99”は、毎年発行されるコンサドーレオフィシャルイヤーブックにも載っていたので(“97”は98年版、“99”は99年版に掲載)、見たことあると思いますが、“98”の写真は本邦初公開かも。

コンサドールズのメンバーが所属するダンススタジオは、金子先生が主宰しているのですが、このダンススタジオを立ち上げるときに、先生の友達が先生に贈った額が飾ってありました。
“小さな夢をいつも心の中にもっていると、生きていることが何となくたのしくなります。・・・”と書いてありますが、常にそうありたいものです。