UHB「週刊コンサドーレ札幌」スタジオ見学

昨年コンサドーレが札幌に来てから、毎週試合結果とホットな話題を提供してくれているテレビ番組『週刊コンサドーレ』(UHB制作)と『VIVAコンサドーレ』(HTB制作)。オフの間には、二つともお休みになりましたが、シーズン開幕と共に再開され、それぞれ『週コン』、『VIVAコン』と呼ばれ、コンササポーターの必見番組となっています。

さて、今日は、『週刊コンサドーレ』のスタジオ収録を見学する機会があったので、その様子を紹介します。道外の方には、北海道では、こんな番組が放送されていますよ、ってな感じで。道内の方にはいつも見ている番組はどうやって収録してんだろ、ってな感じで見てもらえるとうれしいです。

月曜深夜放送の『週コン』、番組収録の方はその日の午後、市内のスタジオで行われます。(ちなみに『VIVAコン』の方は日曜深夜の放送です)。以前から、スタジオの見学には一度行こうと思っていたのですが、月曜は仕事があって休めないので、先送りになっていました。この日は海の日の振り替え休日で仕事も休み。この日、スタジオを訪問したのは、私と横浜の渡辺さん(観戦記などを当ホームページ書いてくれている方です。渡辺さんは夏休みで北海道に遊びに来られていました)。スタジオを案内してくれたのは同番組プロデューサーの伊藤さん(伊藤さんは先日までインターネット版の『週コン』を制作しておられた方です)。


ここが、『週コン』を収録するスタジオがある、メディアミックス札幌。場所は、白石区菊水(最寄りの駅は地下鉄東西線『菊水駅』)。UHBは現在改築中で、手狭なため、ここのスタジオ借りているそうです。社屋の改築が終了する10月以降は、UHB本社ビル内のスタジオで番組の収録が行われるそうです。

ここが、メディアミックス札幌内北海道テレコムセンターにあるUHBスポーツスタッフ室(左)。番組プロデューサーの伊藤治明さん達がおられる場所です。平川さん、土屋・千葉両アナを含めたスタッフ打ち合わせなどは別の部屋で行っていました。


ここで、この番組を知らない方にこの番組の内容をちょっと説明。『週コン』の愛称で呼ばれるこの番組は、もちろんコンサドーレ札幌の専門番組。毎週月曜の深夜に放送されている。番組時間は10分しかないが(CMも入れての時間だから実質時間は10分以下)、内容の濃い番組を目指しているとのこと。番組の出演者は、UHBの土屋アナ、千葉アナと元日本代表の平川さんの三人。土屋アナは昨年同番組が始まったときからの出演者。他の2人は今年からのスタッフです。千葉アナはUHBの美人女性アナ3人で結成されたおもしろガールズのお一人(出演者の方たちとは、収録前に挨拶しましたが、本物の千葉アナはまたいちだんときれいでした)。そして平川さん。元日本代表のDFで、昨年はコンサドーレでプレイされました。現在は札幌で、サッカー評論やコーチ業に精を出されています。
千葉アナが司会進行を、土屋アナはその週の試合のVTRの説明などを、そして平川さんがサッカーの解説を担当しています。番組は、まずその週のコンサドーレの試合の様子などを得点シーンを中心にVTRで流し、そのあと、平川さんが担当の「デンさのオーバーラップ」で、コンサドーレの戦術解説を、その後、コンサドーレの選手が毎週一人づつ登場するコーナー(VTRです)。最後に、コンサ関係のお知らせや番組からのプレゼント、次節の展望などのコーナーが続き、終了します。しめて10分弱(きつ~い)。

さて、番組収録の方は、月曜の午後に行われますが、だいたい、以下のような感じで進められます。(右下:この日の収録の進行予定を書いた冊子。台本と呼んでいいのかな。)

  • 13:00 打合せ開始
  • 14:30 技術打合せ
  • 15:00 リハーサル開始
  • 15:30 本番

という予定ですが、その日の進行状況によって多少前後するようです。また、最近は平川さんも慣れてきて早めに終わるとのこと。スタジオのあるメディアミックスの方へは、13:30頃に到着しました。スタジオでの収録などまでしばらく時間があったので、伊藤さんと番組やコンサドーレの話などして時間を過ごしました(上の方に写真があるスタッフ室で)。
その後、しばらくしてVTRなどを別室で見ながら打合せをしていた出演者の方達がやってきたので、挨拶しましたが、いつもブラウン管の向こうに入る人達が、目の前にいると、なんかどきどきしますね。

時間になったので、スタジオの方へ。『週コン』の収録をしているスタジオは『のりゆきのトークDE北海道』という番組と共用のため、TVに映る一角に『週コン』のセットが組んであります。 セットはいわゆる「張りボテ」です。テレビのスタジオを尋ねるのが始めてなら、テレビのセットを見るのも始めてなので、そばに行って手で触りながら、これが番組ではきれいに映るのか、と変に感心してしまいました。


これが、『週コン』のスタジオセット(上の写真)。『週コン』のセットの裏とかには『のりゆきのトークDE北海道』のセットがあります。撮影に使うテレビカメラは2台。手前に、出演者が写りを見たり、VTRが流れるモニタがあります。
スタジオセット背景拡大図(下の4枚)。上段左から、デンさんのオーバーラップコーナーで使うフォーメーション用ボード。背景左(コンサドーレのエンブレム、試合球、メガホン)。下段に下がって、背景中央(コンサドーレロゴとサッカーフィールド、このセットは昨年もありました。手前には出演者使う机があります。その上にはドーレ君人形が)。背景右(ドーレ君イラスト、メガホン)。の各写真。

デンさんとは、平川さんのニックネームです。このパネルの前で、千葉アナと、コンサプレイヤーの動きやフォーメーションの解説をします。選手の写真は北海道フットボールクラブから買うそうで、それを加工したものを磁石に張りつけて、ボードに張ってあります。

千葉アナと平川さんが、使う中央の机の上に乗っているドーレ君人形(フィギアと呼ぶのかな)(下の写真)。市内の専門業者に注文して作ってもらった特注品だそうで、3万円ほどしたとか(5万円だったかな?)。昨年はここに、同じような大きさの高橋監督の人形がありましたね(あの人形どこに行ってしまったんだろう?)。


スタジオの方へ行くと、セットの横で、カメラさんやフロアディレクターの方々が打ち合わせをしてました。そして、まず静止画カット取り。番組中で放送されている静止画の部分の幾つかは、事前にそのシーンだけを撮影し、後で編集するのだそうです。しばらくして出演者3人が登場して、各パートごとのリハーサル。 特に平川さんの「デンさんのオーバーラップ」のコーナーは念入りに。ボード上の選手のコマを使って、話す内容を、足元のモニタでVTR映像を見ながら平川さんがリハーサルします。

そして「通し」でリハーサル(上写真:リハーサル中のスタジオの様子)。ここできちんと全体の「時間」合わせをします。時間内に納めるためにタイムキーパーのお姉さんからの指示がとびます。暫時休憩をはさんで本番。しゃべりのプロの土屋アナはこのブレイクの間も 繰り返しゲームVTRにかぶせるコメントの練習。さすが。
そして、本番。本番は冒頭でテロップVTRのミス等があり3回目でようやくOK。VTRを収録しているUHB本社からの「OK」の連絡を待って 「お疲れ様でしたー」


リハーサル中の出演者の三人。上段から千葉アナ(コンサユニを着ている人)、平川さん、土屋アナの順で立つことがほとんどです。上段右:右下にモニタがあり、これを見ながら番組を進行します。中断:リハ中の三人。下段:デンさんのオーバーラップコーナー、スタジオ左にあるフォーメーションボードの前で、平川さんが解説を行います。


さて、ここから裏話。

いつもデンさんコーナーで聞ける、ほとんどアドリブとも思える平川さんの突っ込みは、ちゃんとリハ中も言っています。この日のコンサ選手登場コーナーはGKの森選手。VTR後の「レゲエうるせぇんだよ。やめろ」のコメントも、ちゃんとリハの時から言っていました。ただし、アドリブもするようで、本番になっていきなり その後に「試合出ろ」を付け加えたものだから隣りの千葉アナ大爆笑。

平川さんはコンサ移籍前はフリエで森選手と一緒でしたから、同選手のレゲエ好きをよくご存知。遠征中も、CDではなく「レコードプレーヤー」を練習場や試合場に持ち込んで、ガンガンかけていたなど、オフレコ時に千葉アナと話していました。

とにかく、オフレコ中の話はおもしろい。千葉アナと平川さんの2人に、タイムキーパーのお姉さんを加えた三人の会話は、いろんな話題がポン、ポンとでて、とにかくおもしろい。一時間ぐらい枠とって、ラジオ番組にしたいくらい。タイムキーパーのお姉さんは、上の三枚のリハ中の写真の右端。でんさんのオーバーラップの様子の写真中の、千葉アナと平川さんの間にいる方です(背中しか映っていませんが)。

番組最後のコメントの「来週は試合はありませんが番組はあります」で、 ちょっと噛んじゃった千葉アナ。そうこの日は第15節福島戦の翌日、JFLはしばらく休みになるのです。そこまで彼女はノーミスで来ていただけに 画面が選手のビデオに移ってから「うわ~、しまったぁ~」という感じで しゃがみこんでしまいました。でも無論こんなことくらいではNGにならず。

番組中で使うボードなどは、スタッフ手作り。放送局の専門の部で作ってもらえるのだが、お金がかかるのだそうだ。番組制作費が少ないので、なるたけ節約できる所は、節約、という考えらしい。セット背景のものの中には、カラー拡大コピーしたものを板に貼ったオブジェクトなどもある(どれかわかるかな)。

伊藤さんは、「あと放送時間が5分多ければ色々なことをやれるのに」と おっしゃっておりました。やっぱり10分の枠ではきついようです。でもコンサドーレの活躍もあって視聴率は好調のようです。

さて、スタジオ見学日記はこれでお仕舞い。今日は楽しかったです。スタッフの皆さん、これからも、おもしろい番組を目指して頑張ってください。